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子供に10年以上先のことを決められるわけがない
俺がまだ小学生のころ、授業で「将来の夢」を発表させられた。そこで俺は医者になりたいと答えた。別に医者に命を救われた経験があるわけでも、医者関係のドラマや漫画で凄く感動したわけでもない。ただ親から「医者は凄い職業だ」と言われていたからに過ぎない。そしてそう言われた俺は「医者は凄いのか」と何となく思い、授業でも「将来の夢」を発表しなければならないから何となく「医者」と発表した。
今思えば完全にアホである。医者を目指すのは良い。でも医者と一言で言っても色んな種類がある。命を救うイメージの強い外科から体調を崩した時に行く内科に皮膚科眼科などなど……そして全部やることが違うわけで、一括りにするにはあまりにも種類が多過ぎる。
だがそれぞれの違いなんて子どもには知る由もない。そして授業の発表に使った原稿用紙を何となく親に見せ、親はその気になり俺は何となく医者を目指して勉強することになってしまった。おかげで数々の塾にぶち込まれた。受験勉強という名の悲劇の始まりである。当然遊んでいる時間などない。ゲームがしたい。絵が描きたい。友達と遊びたい……そんな俺の子どもらしい欲求は、「医者」という何となくの夢の前に全て取り上げられたのであった…
その結果俺は途中で挫折した。何故なら将来の夢があやふやだったからだ。なりたい理由は何となくで、明確なイメージもない。また「医者になって何がしたいのか」というきちんとしたビジョンもない。勉強もこりごりだ……これでブレずに突っ走れる人はそう多くはいないだろう。
そもそも一桁世代の子どもに10年以上先のことを決めさせるのが馬鹿げている。大人だって1年後ですらわからないのに、人生経験も少ない子どもが10年以上先のことを決められるわけがない。
大事なのは何の仕事がしたいかではなく「何が好き」か
所詮人間は「好きなこと」しか出来ないのだ。俺は絵を描くことが好きだった。だから医者になるための勉強よりも「夢中になれる絵」を描きたかった。
子どもの頃絵を描くのを止めてから大人になって再開するまで約20年もかかった。そして俺には勉強よりもそっちの方が向いていたようだ。夕食の準備を夕食の時間まで忘れて絵・漫画を描くことに没頭している日は決して少なくない。まぁホットクックみたいな家電のおかげで何とかなっているけど、ホットクックがなかったらレトルト・スーパーの惣菜が毎日食卓に並んだかもしれない。
大人になると集中する力・熱中する力は眠ってしまう。それは力がなくなるのではなく生活するために「やらなければいけない」仕事をして、「やりたいこと」をする時間がなくなってしまうからだ。だが大人になってもやりたいことをやり続けた人達は、大抵何かしらの分野で成功している。好きを仕事にできれば大成する可能性はぐっと上がる。人は好きなことをやっている時が一番能力を発揮できるからだ。
俺はなりたいわけではない医者をなんとなく目指して勉強に日々を費やしたあげく途中で勉強が嫌になり放棄した。そしてなんとなく大学を出た後は別段やりたいことではない職種の企業に入りストレス過多になり辞め、軽い気持ちで奥さんとシュフ業を交代した。そうしたらその大変さに軽く病み(笑)、やってわかったシュフ業の大変さをはてなブログ・Twitterで発信し多くの共感を得た。それから元々絵が好きだったことを思い出し創作漫画を描いて評価してもらった。
6歳の時に何となく医者を目指してしまい絵を取り上げられてから約20年だ。俺はやっと好きな絵を描くことを再開し、楽しい日々を過ごすことができるようになった。
やりたいことではないことに費やした20年を無駄だったとは決して言わないが、好きなことを早く見つけそれに熱中出来たらもっと違う「今」があったんじゃないかと思いもする。
「好きなことをとことん伸ばせ」
この自分の苦い経験から俺が子ども達に望むことは一つ、「好きなことをとことん伸ばせ」ただこれだけだ。だから俺は子供が長時間YouTubeを見ていても長時間ゲームをしていても止めることはほとんどない。
子どもに限らず全ての人が好きなことをやるようになったら、人類はもっと発展できるんじゃないかな。そんなことを自分の描いた漫画を見ながら日々考えている。
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