主夫の日々

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ふしぎの国のアリスがめちゃめちゃ怖いと感じる理由

最近ディズニー映画を子供と見るのにハマっています。

きっかけは先日行ったディズニーランドなんですけど、ディズニーランドにある古めのアトラクションあるじゃないですか、白雪姫とかピーターパンとか。それに乗った時子供が見たことないって言うんですね。

最近のアナ雪やモアナやズートピアなんかの作品はチェックしているんですが、そうか昔のディズニー映画見たことないか…と思い週末に子供と少しずつ鑑賞しています。

そして一昨日鑑賞したのが「ふしぎの国のアリス」。

これがめちゃめちゃ怖かった…

子どものころからふしぎの国のアリスが怖かった

というか思い出したんですが、子供の頃俺ふしぎの国のアリスがめちゃめちゃ怖かったんです。怖すぎてガチで嫌な気分になって見るのを止めようかと思いましたが、何故子供の頃の俺がアリスをあんなに怖がっていたのか?その理由を突き止めるために最後まで鑑賞してみました。

そして今回のブログはそれを文にすることで俺のトラウマを昇華させていこうという試みです。お時間ある方はカウンセラーになったつもりでお付き合いいただければと思います。

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元は即興のお話だった

Wikipediaを覗くと1860年にイギリスで生まれた児童小説らしいです。著者は数学者のルイス・キャロル。元はと言えばキャロルが知人の少女であるアリスのために即興で作ったお話とか。即興だからこの滅茶苦茶感が出ているのか…?何にせよ150年も前に生まれた作品とは思えないし、アリスが怖すぎて150年という数字さえ恐ろしく思えるし、ルイス・キャロルが普通じゃないことは確実である。

ちなみに俺が怖がっているのはディズニー映画の「ふしぎの国のアリス」であり、原作の小説は読んだことがないのでもしかしたらそちらは違った雰囲気なのかもしれない。

ふしぎの国のアリスってどんな話?

ざっくり言うと木陰で昼寝をしていた少女アリスの摩訶不思議な夢の話、ただそれだけである。俺が作品として最もやってはいけないと考えている夢オチをアリスは平気でやってのける。しかし夢の導入は現実と境がなく、いつの間にか変な世界に迷い込んだと見ている方は思うし、ほぼ本編全てがふしぎの国なのでこの作品に限っては夢オチだったことに感謝しかない。夢じゃなかったら見ている俺は本当に立ち直れなかったであろう…

 (Twitterでアリスのことを呟いたら実はかなり数学的要素の盛り込まれた話らしいです!まあルイスキャロルが数学者だし原作は色濃いのかもなあ。少しだけ読んでみたくなった。ディズニー映画の方ではあんまりそういう描写はない気がするのでファンタジー色強くしてるんだろうな)

あらすじと、ふしぎの国のアリスの何が怖いのか

冒頭を鑑賞していた時はトラウマ作品だったことを忘れていて、気分よく見ていた。木陰で歴史の本を母がアリスに音読しているのだが、アリスは挿絵が一つも無い本はつまらないと全く聞いていない。アリスは空想少女なのだ。アリスの世界では猫が喋り、花が歌い、小川が笑う。母の元を離れ飼い猫と遊んでいるとラッパを持った二足歩行のウサギがアリスの前を走っていく。

この辺は凄く好きなんですよ。アリスの歌声も花をかき分ける繊細な描写も綺麗です。唐突に現れるウサギもきっとアリスの退屈な日常を打破してくれる存在だと見ていてワクワクします。ウサギを追いかけ洞穴に落下→スカートがパラシュートになりふわふわ降りるシーンも不思議な世界にいくんだなとウキウキします。問題はその後

何もない密室

ふわふわ落ちたら新世界があっていいじゃないですか。新しい世界が。もういきなりの密室です。狭いか広いかの感覚もよくわからない殺風景な部屋、密室。ここがまず異様です。コワイ。なんで部屋なん?誰もいないし…でドアノブが喋るんですが、小さくなれだの大きくなれだの言って薬を飲めとかテーブルの上にあるとかいうんですが、これがドアノブが喋った瞬間向こうの暗闇から飛んでくるんですよ。もう意味わからん。暗闇=入って来た方なんだけどなんで暗闇?そんな広かったの?暗かったの?何で飛んでくるの?この辺で心臓がドキドキしてきます。

暗い海

無事小さくなったアリスは小瓶に入ったまま自分の涙で出来た大海を彷徨います。誰もいない海。めちゃめちゃ不安じゃないですか?しかも天気悪い。暗い。何で暗くするん?怖がらせる演出?変な鳥が横切るけどちっともこっちを見ないし助けてくれない。だんだんと憂鬱になってきます

不気味な双子

浜辺に付いたアリスが森の中に入ると変な双子が出演。こいつらがマジトラウマなんだよ…へんな音と変なダンスでアリスの行く手を阻みます。なんかもう見た目が最恐に怖すぎる…デフォルメ二頭身のくせに顔だけ滅茶苦茶おっさんのとことか…

双子の「可哀想な牡蠣」

でこいつらがアリスの足止めして聞かせる「可哀想な牡蠣の話」が最高のトラウマ

詳細は省くがセイウチに食べられた牡蠣のドアップが…今まで超ポップに描かれていたのに、食べられちゃった後の貝殻だけ全然アニメ調じゃなくてリアルなの。一瞬のシーンなんだけどそれが凄く異質に感じて、牡蠣の死を物語っているようで、ほんと子供の頃苦手だった、今見ても怖すぎた…

居場所がない

牡蠣の話をしたら大分落ち着いてきました。たぶんあそこが最高潮に怖かったんでしょう…そのあともウサギに人違いされたり毛虫に会ったり花にいじめられたりするんですが、全編を通してふしぎの国にアリスの居場所がないんです。どこに行っても相手は助けてくれるどころか話が通じさえせず、アリスのことを知らず、彼女を非常に疎ましく扱います。多分これがこの作品に漂う怖さ、不安感なのだと思います。異世界でも協力者が現れたり、自分を知っている人物がいれば孤独ではありませんが、アリスにはそのどちらも無いのです。現実世界に帰れるわずかなヒントすら最後まで一つもありません。キャラクターたちの愛くるしさに惑わされそうになりますが、アリスは最後まで徹底的に孤独です。居場所がないってめちゃめちゃ怖いんだな…

唯一の救いのチェシャ猫

ふしぎの国のアリスの象徴として語られることも多いチェシャ猫。人を煙に巻くようなイメージが世間ではありますが、ふしぎの国のアリスの中では間違いなくこいつが一番まともです。終盤でアリスが暗い森で泣いている時、最終ステージ(女王の城)の近道を教えてくれるのが本当にこの世界の話で唯一の救いといっても過言ではないでしょう。その後の女王は暴君ですが、ふしぎの世界では数少ない人間の形態をしているキャラクターであり、性格も単なる我が儘であり「理解不能」な類のものではないですから終盤は人間世界に戻ったような安心感があります。天気もいいし…

ふしぎの国のアリスについてのまとめ

・ふしぎの国のキャラクターたちの話が通じないのが怖い

・帰れるヒントが無いのが怖い

・理解できない現象は怖い

・孤独はこの世で一番怖い

と、大人になっても間違いないトラウマ作品でした。そして怖いと言いつつ、多分子供の頃何十回と見てるんですよ。めちゃくちゃ隅々まで覚えているから。今後怖い作品を作りたい時はこれ以上ないお手本になるであろうと確信しました。できたらもう見たくないけど…

ずっと怖いしか言ってないので最後にアリスの「好きなところ」を列記して終わりたいと思います。

 

・音楽が非常に印象的。ミュージカルを見ているみたい。

・世界観がこれ以上ないほどに完成されている。ウサギや薔薇、トランプのモチーフを使いふしぎの国を創り上げた点は偉大

・イートミーのクッキーや大きくなるキノコとか食べ物が美味しそう。マッドハッタ―が食うティーカップのソーサ―でさえ美味しそう

・全部のキャラが強過ぎて捨てキャラがいない

・箒で道を掃く犬好き

・アリスの精神強過ぎ。いじめられてもあんまり悪態つかなくてポジティブで凄い。

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